対日アーク

別名

英名

氷晶　　

配向

レア度

映向日アーク

サブアンセリックアーク

antisolar arc

sub-anthelic arc

六角柱状氷晶

パリー配向

★★★★★★☆☆

数年に1回

光路の一例

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概説

●対日アークとは

　見た目は対日点で交差し、天球上で8の字を形成する弧で、基本的に白色である。出現しても非常に薄いことが多いため、疑わしい際は何枚も写真を撮りスタック処理して浮かび上がらせよう。

　ループの頂点は太陽アークと接する。また、太陽アーク、映日アーク、トリッカーアーク、対日アークの4種はまとめて万華鏡アーク(kaleidoscope arcs)と呼ばれることがある。

　対日アークが起きているとき、氷晶は非常に揺れの少ない理想的なパリー配向となっていることが予想されるため、適切な環境であれば確実に明るい幻日環、タンジェントアーク、ラテラルアーク、パリーアーク、テープアーク、太陽アーク・映日アーク・他の向日アーク(ウェゲナー、トリッカー、グリーンラー、トランクル)といった現象を伴うだろう。

　対日アークが見られるシチュエーションは主に2つあり、それぞれ形状が異なる。1つ目はダイヤモンドダストによる大規模なマルチディスプレイハロで、太陽アークと接するループとして観測される。2つ目は飛行機等で地平線下を観測出来る環境の時、対日点をばってんにクロスする姿として観測される。日本においてはダイヤモンドダストは難しいため後者を狙おう。

●出現頻度

　とても稀にしか観測されず、自然光の場合数年に1回程しか出現しないとされている。［1］

　希少な理由として、対日アークは氷晶に揺れが少しあるだけで容易に不鮮明になってしまうほどデリケートな現象であり、揺れの極めて少ないパリー氷晶が広範囲に存在しなくてはならないというシビアな条件が必要なことが挙げられる。また、対日アークは薄いうえにほぼ白色であり、雲等の影響で白っぽくなった空では判別が困難で見落としてしまうことも一因だろう。

　ダイヤモンドダスト中では比較的頻繁に出現する。

●原理

　六角柱状氷晶がc軸を水平にし、2つの側面を水平にしながら鉛直軸を中心に回転しているとき、(1例)六角柱状氷晶の側面に入射し、側面を複数回内部反射し、その間に底面を反射し、側面から光が射出することで生まれる。

●変形・出現光源高度

　光源が0°ではトリッカーアークと一致する。光源高度があがるにつれ対日点上のループは大きくなっていき、光源高度約●度でループがほどける。光源が更に上がると光源から離れていく。

［1］Taivaanvahti