ヴォーコネンアーク
別名
英名
氷晶
配向
レア度
上部タンジェントアークの
上部タンジェントアーク、
44°タンジェントアーク
Vauhkonen arc, upper tangent
arc of upper tangent arc,
44° tangent arc
★★★★★★★★
観測例 1例
概説
●ヴォーコネンアークとは
多重散乱ハロの一種であり、一言で言えば上部タンジェントアークの上部タンジェントアークである。見た目は太陽の上方、視角44°離れたところに現れる微かな弧である。
極めて明るい上部タンジェントアークが出現したとき、このハロが出ていないか天頂方向を注意深く観察し、複数回撮影しスタック等の画像処理をしよう。またそのような時は、上部タンジェントアーク由来の別の多重散乱ハロ(ミッキラの二次幻日環、ボルレンゲアーク)も出現する可能性がある。
●歴史
フランスの科学者の Auguste Bravaisによって1847年の時点で予測されていたが、近年まで観測されたことは無かった。[1] 2014年6月24日、フィンランドのラウタランピにて、Vesa Vauhkonenによって撮影され、約1年後にMarko Riikonen、Nicolas Lefaudeuxらによる解析で存在が証明された。[2]
●出現頻度
観測例は1例であり極めて稀である。
●原理
光がカラム配向の六角柱状氷晶の60°プリズムを通過することで上部タンジェントアークが形成された後、別のカラム配向の六角柱状氷晶の60°プリズムを通過することで、上部タンジェントアークを光源とした上部タンジェントアークが形成されると考えられる。
●変形・出現光源高度
詳細は不明だが、上部タンジェントアークと同様の変形をすると考えられる。
[1] Auguste Bravais 「Mémoire sur Les Halos et les Phénoménes Optiques qui les accompagnent」1847
[2] Tähdet ja avaruus 3/2015
観測例
⇒ Halo phenomena covering the sky - 24.6.2014 at 10.00 Rautalampi
Taivaanvahti
上層雲に写るマルチディスプレイ。ミッキラの二次幻日環も生じている。
⇒ Suomalainen valokuvasi 168 vuotta sitten ennustetun haloilmiön
Tähdet ja avaruus ※WAYBACK MACHINE
ヴォーコネンアークの発見について