ボルレンゲアーク
別名
英名
氷晶
配向
レア度
上部タンジェントアークの22°幻日/
22°幻日の上部タンジェントアーク
Borlänge arc, upper tangent
arc of 22° parhelion/22°
parhelion of upper tangent arc,
parhelion-tangent arc
★★★★★★★☆
全観測数 数例
概説
●ボルレンゲアークとは
多重散乱ハロの一つであり、一言で言えば上部タンジェントアークの22°幻日/22°幻日の上部タンジェントアークである。見た目は上部タンジェントアークと同じ高さ(上部ウェゲナーアーク上)で、左右視角約22°離れたところに現れる微かな光点である。
このハロは、多重散乱ハロの歴史の中で5番目に発見された。
極めて明るい上部タンジェントアークが出現したとき、このハロが出ていないか注意深く観察し、複数回撮影しスタック等の画像処理をしよう。またそのような時は、上部タンジェントアーク由来の別の多重散乱ハロ(ミッキラの二次幻日環、ヴォーコネンアーク)も出現する可能性がある。
●歴史
2018年12月14日、フィンランドのボルレンゲ近郊ウテンダルにて、Magnus Edbäckによって初めて撮影された。その地にちなんで「ボルレンゲアーク」と名付けられた。
●出現頻度
観測数は数例であり極めて稀である。
●原理
光がカラム配向の六角柱状氷晶の60°プリズムを通過することで上部タンジェントアークが形成された後、プレート配向の六角板状氷晶の60°プリズムを通過する、また、その逆も生じることで、上部タンジェントアークを光源とした22°幻日/22°幻日の上部タンジェントアークが形成されると考えられる。
●変形・出現光源高度
詳細は不明である。
観測例
⇒ Complex Halo Display, Borlänge, Sweden
The Halo Vault
Rare halos - 14.12.2018 at 12.30 - 14.12.2018 at 12.45 Borlänge, Ruotsi
Taivaanvahti
大規模なダイヤモンドダストディスプレイ。ボルレンゲアークが初観測された。
⇒ A big display from Sotkamo, Finland – with a possible new halo
The Halo Vault
Halo phenomena covering the sky - 25.11.2020 at 12.43 - 25.11.2020 at 12.50 Sotkamo
Taivaanvahti
大規模なダイヤモンドダストディスプレイ。ボルレンゲアークに加えナープリンヴァーラアークが観測された可能性がある。
⇒ Rare halos - 20.11.2022 at 11.05 - 20.11.2022 at 11.51 Kuopio
Taivaanvahti
大規模なダイヤモンドダストディスプレイ。