35°カラムアーク
別名
英名
氷晶
配向
レア度
35°タンジェントアーク
35° column arc,
35° tangent arc
ピラミッド型氷晶
カラム配向
★★★★★★☆☆
数年に1回
概説
●35°カラムアークとは
35°カラムアークはピラミダルカラムアークの一種で、35°ハロのタンジェントアークに相当する現象である。ピラミダルハロ同様主に夏に出現するという季節性がある。
見た目は光源から視角約35°離れた斜め4方向に現れる、光源側に凸の虹色の弧。ただし見た目が弧のようになるのは理想的な氷晶の配向時のみであり、基本的には氷晶の揺れによって「35°ハロの斜め4方向が明るい」程度にしか認識出来ないことが多い。また、光源高度が高くなるにつれ揺れの大小に関わらず円状(下部分が欠損)に近づいていく。
35°プレートアークと似ているが、その空の配向傾向がプレートかカラムかを判別の一助とする必要がある。
●歴史
35°カラムアークは1915年に初めて記録されたとされる。
●出現頻度
比較的稀にしか観測されず、年に1、2回程しか出現しないとされている。[1]
●原理
ピラミッド型氷晶がc軸を水平にし、c軸・鉛直軸を中心に回転しているとき、氷晶の一側のピラミッド面と同側の一つ飛ばしたピラミッド面とで形成される約80.2°プリズムに光が通ることで生まれる。
氷で出来た80.2°プリズムを光が通過する場合、最小偏角は約34.9°となる。
●変形・出現光源高度
光源が低いときは光源に凸の弧が斜め4方向に出現する。光源高度が高くなるにつれ弧は35°ハロに沿うように開き伸びていき、円形になる。
しかし氷晶面の比率等で振る舞いが多少変化するため、度数は参考程度にされたい。
観測例
⇒ Pyramidal Crystal Column Arcs Display
Atmospheric Optics
光源高度が高い時の、下部が欠損した円形の35°カラムアーク
⇒ Large scale odd radius halo complex on Memorial Holiday 5-29-17
The Halo Vault
光源高度が高い時の、下部が欠損した円形の35°カラムアーク
⇒ Major Halo Outbreak in Southern China, Apr 29 ~ May 01, 2021
The Halo Vault
光源高度が高い時の、下部が欠損した円形の35°カラムアーク
⇒ Some odd radius column displays from China in 2018
The Halo Vault
光源高度が比較的低い時の下部35°カラムアーク。また、光源高度が高い時の下部が欠損した円形の35°カラムアーク。
⇒ From archives: odd radius column arcs in 2001
The Halo Vault
光源高度が低い時の、上部35°カラムアーク