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 20°ハロ

別名

英名

氷晶

配向

レア度

バーニーのハロ 

20° halo,Burney's halo

ピラミッド型氷晶

ランダム配向 

★★★★★☆☆☆

年に1、2回

概説

●20°ハロとは

 ピラミダルハロ(pyramidal halos/odd radius halos)の一種で、見た目は光源を囲む、半径が視角20°の虹色(大抵は内側が赤、外側が白)の円である。ピラミダルハロの中では3番目に小さい。ピラミダルハロには(9°ハロを除き)季節性があり主に夏に出現するという特徴があり、20°ハロも例外ではない。

 20°ハロに20°プレートアークの成分が混じると上下が明るくなる(光源高度が数度以上になると下部のみ明るくなる)20°カラムアークの成分が混じると左右が明るくなる。ちなみに20°カラムアークが単独で出現した場合、光源高度が高いと下部分が欠損する以外20°ハロと瓜二つになるため間違われやすい。

 18°ハロの広がりと重なってしまい識別が難しいことも多いため、何枚も写真を撮ってスタック処理して浮かび上がらせよう。

●歴史

 1831年6月9日Burneyによって初めて観測された。1916年にドイツにてE. Barkowによって18°、20°、23°ハロが最初に撮影された。

●出現頻度

 稀にしか観測されず、年に1、2回程しか出現しないとされている。[1]

●原理

 ピラミッド型氷晶がバラバラな向きで存在・回転しているとき、氷晶の一側のピラミッド面と同側の真反対のピラミッド面とで形成される約56.142°プリズムに光が通ることで生まれる。

 氷で出来た56.142°プリズムを光が通過する場合、最小偏角は約19.9°となる

●変形・出現光源高度

​ 光源高度に関わらず出現し、形状も変化しない。

[1] The 1790 St Petersburg Display Atmospheric Optics

[2] Tobias Lowitz  「Déscription d'un météore remarquable, observé à St. Pétersbourg le 18 Juin 1790」 発表1790、公開1794

関連

●月の20°ハロ

 月による20°ハロはによるものより珍しい

⇒ Lunar Pyramidal Crystal Halos, Chioggia near Venice

Atmospheric Optics

月のピラミダルハロ

⇒ Lunar Pyramidal Crystal Halos, Estonia

Atmospheric Optics

月のピラミダルハロ

⇒ Odd radius plate display from the Czech Republic

The Halo Vault

月のピラミダルハロとピラミダルプレートアーク

 

●20°グラウンドハロ

 地面に氷晶が形成されることで生まれる、空ではなく平面に浮かび上がる20°ハロ。

⇒ Rare halos - 14.2.2021 at 11.27 - 14.2.2021 at 12.01 Rovaniemi

Taivaanvahti

22°、23°、24°、28°、35°、46°グラウンドハロ

⇒ Rare halos - 13.2.2021 at 10.22 - 13.2.2021 at 11.03 Rovaniemi

Taivaanvahti

22°、23°、24°、28°、35°、46°グラウンドハロ

⇒ Rare halos - 7.4.2012 at 08.00 Kontiolahti

⇒ Pintahalo - 7.4.2012 at 08.17 Kontiolahti

Taivaanvahti

18°、20°、22°、23°、24°、28°、35°、46°グラウンドハロ

 

20°カラムアーク(20°カラムハロ)

 光源高度が高い時の20°カラムアークは20°ハロと形状が酷似しており判別が極めて難しい。これは光源高度が高い時の外接ハロが22°ハロと似ていることと同様の関係性である。

 違いとして、それが純粋な20°ハロであれば視半径9°、18°、20°、22°、23°、24°、35°、46°の同心円状の現象が同時に出現しているのが典型的だ。20°カラムアークであれば視半径9°、20°(下部欠損)、22°、24°、35°(下部欠損)、46°(上部欠損)の円状の現象が出現しているのが典型的だ

 簡単に、18°、23°が欠落し、20°、22°、24°と等間隔に3つ並んだディスプレイを見たらピラミダルハロではなくピラミダルカラムアークを疑おう。

⇒ Some odd radius column displays from China in 2018

The Halo Vault

ピラミダルカラムアーク。2枚目の写真は特にピラミダルハロと区別が困難である。

⇒ Pyramidal Crystal Colunmn Arc Display

Atmospheric Optics

ピラミダルカラムアーク

観測例

⇒ Wales Pyramidal Halo

Atmospheric Optics

9°、22°ハロ

⇒ Odd Radius Halos

Atmospheric Optics

9°、18°、20°、22°、23°、24°、35°ハロ

⇒ Florida Pyramidal halos

Atmospheric Optics

18°、20°、22°、23°、24°ハロ

⇒ Odd radius halo – 2 April

​Ice Crystal Halos

18°、22°ハロ

⇒ Odd radius column arcs from Joensuu

The Halo Vault

9°、18°、20°、22°、23°、24°、35°​、46°ハロ

⇒ Odd Radius Halos in Diamond Dust

The Halo Vault

人工灯による9°、18°、20°、22°、23°、24°、35°​、46°ハロ

外部解説リンク

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