オウナスヴァーラアーク
別名
英名
氷晶
配向
レア度
Ounasvaara arc
分厚い六角板状氷晶
三角形傾向の角板状氷晶
パリ―配向
★★★★★★☆☆
数年に1回
概説
●オウナスヴァーラアークとは
見た目は天頂周囲に出現する虹色の弧(内側が赤、外側が紫)で、環天頂アークの上に生えた2本の角のような見た目となる。実際は12個の弧で構成されているが、観測が可能と思われるのは上部の2本のみとされる。
パリ―配向による現象のため、明るいパリ―アークやテープアークが同時に出現している可能性が高い。
●歴史
2007年にフィンランドのロヴァニエミ、オウナスヴァーラにて、Marko Riikonenらによって初めて観測された。[1] それまでは理論上の現象として考えられていた。
●出現頻度
自然光では極めて稀にしか観測できず、全観測数は数例とされる。尚、人工灯によるダイヤモンドダストディスプレイではしばしば観測される。
●オウナスヴァーラアークの原理
三角形傾向の角柱状氷晶がc軸を水平にして、側面を水平にし、鉛直軸を中心に回転しているとき、氷晶の側面に入射し、その2つ隣の側面に内部反射し、底面から射出することで生まれる。これはテープアークの光路の間に内部反射が挟んだものである。
●変形・出現光源高度
光源高度が0°に近い時は、2本の弧が天頂を囲むような見た目となる。高原高度が上がるにつれ、2本は近づき交差して、背を向けるように通り過ぎて消えていく。
[1] Another halogen lamp display from Rovaniemi Halo reports
関連
●オウナスヴァーラアーク延長部
オウナスヴァーラアークが向日方向に延び、交差する「エクステンション」が出現することがある。
観測例
⇒ Another halogen lamp display from Rovaniemi
Halo reports
ダイヤモンドダスト、人工灯による初めて撮影されたオウナスヴァーラアーク
⇒ A halo from Parry oriented crystals with raypath 4-8-1
Ice Crystal Halos
ダイヤモンドダスト、人工灯によるオウナスヴァーラアーク
⇒ A major spotlight display with possible 4th Tape arc component
Halo phenomena
オウナスヴァーラアークと氷晶サンプル
⇒ Halo phenomena covering the sky - 2.2.2009 at 19.00 - 3.2.2009 at 03.30 Jämsä
Taivaanvahti
ダイヤモンドダスト、人工灯によるオウナスヴァーラアーク
⇒ Rare halos - 23.11.2015 at 19.10 - 23.11.2015 at 22.10 Rovaniemi
Taivaanvahti
ダイヤモンドダスト、人工灯によるオウナスヴァーラアーク
⇒ Halo phenomena covering the sky - 7.12.2008 at 00.00 Rovaniemi
Taivaanvahti
ダイヤモンドダスト、人工灯によるオウナスヴァーラアーク
⇒ Complex Halo Display, Borlänge, Sweden
The Halo Vault
Rare halos - 14.12.2018 at 12.30 - 14.12.2018 at 12.45 Borlänge, Ruotsi
Taivaanvahti
大規模なダイヤモンドダストディスプレイ。オウナスヴァーラアークに加えボルレンゲアークが初観測された。
⇒ A big display from Sotkamo, Finland – with a possible new halo
The Halo Vault
Halo phenomena covering the sky - 25.11.2020 at 12.43 - 25.11.2020 at 12.50 Sotkamo
Taivaanvahti
大規模なダイヤモンドダストディスプレイ。オウナスヴァーラアーク、ボルレンゲアークに加えナープリンヴァーラアークが観測された可能性がある。
⇒ Rare halos - 20.11.2022 at 11.05 - 20.11.2022 at 11.51 Kuopio
Taivaanvahti
大規模なダイヤモンドダストディスプレイ。
⇒ The first Ounasvaara arc in high cloud photographed
The Halo Vault
初の上層雲によるオウナスヴァーラアーク